タコのチラ裏あるいはノート

有益なものが無い場所を目指していく、気軽にコメントしてください。できるだけ返信します。

今月に読んだ本(1月)+日記

 根気の無さからブログを投げ出し恐らく一年ちょい……(見るのが怖い)。いい加減に直したいので今年こそは月イチでいいので更新したい。

 まずはタイトル通りに今月読んだ本から。

ラノベ

GA文庫

 書店で3巻を見て、1巻を読んだっきり放置していたのを思い出したので購入。  感想としては……はっきり言うと微妙に感じた。キャッチコピーとして「隣に幼馴染がいる。それだけでいい恋物語」と謳いながらどんどんサブヒロインを追加してくる矛盾(更に3巻で二人目の幼馴染が参戦してくるらしい)もそうだが、あまりにも主人公が煮え切らないのが不満点として大きいように感じる。主人公が鈍感なのはラブコメではあるある、だが度を越すと不快に感じるというのを久しぶりに思い出した。それ以上に魅力的な点があれば良いが、それも感じられないので正直に言うとヒロイン達が惹かれる理由に納得が……。  もはやヒロインが不憫に感じる。とはいえ男女(それも学生)で恋愛に対する本気度が違うのはある意味でリアルなのかもしれないけど……。

ガガガ文庫

 地味に続刊中のラノベの中だとお気に入りの作品。1~2巻と同じようにそれぞれの章で視点となる人物を変えながら、「椿屋ひなた」を描いていく。  前回ラストの展開から本格的にひなたを意識し始めた、小野寺達也の悩みを描く第一話。そこからはほとんどひなたが友人と一緒にエキストラとして映画撮影に参加する姿が描かれる。

 「アクタ○ジュ」かな?

 透明感を感じる文章は今回も健在。とはいえひなたにいいように振り回される達也の姿はあまり今回は出てこず、映画撮影にまつわるゴタゴタがメインだったので、そっちが読みたかった身としては若干微妙に感じた。しかし少女達の青春物として読むなら満足。

 このお話はひとえに「椿屋ひなた」という少女の規格外っぷりを描いてきたように思ってきたが、今回でそれがますます強くなってきた。いるだけで「映画撮影」を食いかねない格の違いや、自覚できているかすら怪しい人心掌握術に年上だろうが噛み付く度胸。特に告白しても「すまん」と言われることが確実な現状を変える為に将来の道を決める度胸はなかなかに凄まじいものを感じた。次巻以降でどうなっていくかが非常に楽しみ。

 達也は元カノとよりを戻したうえに実家に挨拶に行くことまで決定した以上、このまま結婚。ひなたの恋は思春期の迷いでした、で終わるのか、ひなたが略奪に成功して勝利者になるのか、どちらにせよ丸く収まるとは思えない段階まで踏み込んでるので修羅場的な意味でも気になる。

ライト文芸

 店頭で表紙買い。序盤から派遣切りに遭うわDV男に押しかけられるわ失語症に陥ってるわとかなりハードな境遇の主人公が不憫すぎる。全体的に良かったとは思うものの、個人的には母親との確執についてや、空くん(イケメン)側の視点が欲しかったかな、といった感じ。

【コミックス】

 これと「おとなりに銀河」読んでから「甘々と稲妻」読んだけどめちゃくちゃ良かった、もっと早く読むんだった……

 去年買った「おとなりに銀河」がとても良かったので購入。人(神主)と狐(神使)の間に生まれた9人兄妹の末っ子のきゅーこが幼馴染の春人くんと繰り広げるほのぼのラブコメ。    お互いに意識はしているものの、「友達」の範囲からあと一歩抜け出せない二人の可愛らしさが良かった。しかし一番ほのぼのしたのは、どちらかと言うときゅーこのお兄ちゃんお姉ちゃん達の方。特に家出をするきゅーこの為に荷物を詰めるだけでなく玄関まで見送るなど、兄妹達からきゅーこが愛されているのがよく分かるシーンが良すぎる……。

北北西に曇と往け 5巻 (HARTA COMIX)

北北西に曇と往け 5巻 (HARTA COMIX)

 お互いにツンツンしてた男女が気安くなっていくの、いい……

 相変わらず全体に漂う空気感がとても良い漫画。セリフではなく、情景や登場人物の表情で語るコマがこう……いい。言葉選びや表現が秀逸であることはもちろん、キャラクターが魅力的でないとこうはならない。ぶっきらぼうなやり取りばかりしているケイとリリヤが徐々に距離を深めていく姿は実に微笑ましく感じた。特にライブのシーンは必見。

【日記】

 今月からずっと積んでいたslay the spireをプレイし始めた。一日一時間ちょいのプレイで初期3クラスは心臓到達までクリアしたものの、4人目のクラスであるウォッチャーがどうも肌に合わないのか、3ステージ目までたどり着くことすら難しくなってきた。アイアンクラッドでクリアするまでにもかなり時間がかかったが、それ以上になりそうな予感がする……。

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f:id:Falx:20210201004350p:plain コンセプトがわからん……

ギリギリ1月中に投稿できた判定でいいよね……

感想:痴漢されそうになっているS級美少女を助けたら隣の席の幼馴染だった


 どうでもいいんですが一番可愛く思ったのは妹でしたね。なんせ料理ができるうえにおかーさん属性持ちで優しくてブラコン気味のギャルですよ?今からでも実妹じゃなくて義妹だったことに……え?ダメ?





あらすじ

 高校二年生の高森諒、彼が痴漢から助けた美少女は学校で誰もが認める人気者であり、幼馴染の伏見姫奈だった。この件をきっかけに疎遠になっていた二人は再び距離を詰め始めていく。積極的な姫奈とそれに気づかない鈍感な諒、二人のもどかしいラブコメディ──

 というわけで今月の新刊。

 最初のあらすじ通り、困っていた幼馴染(最後に会話したのは小6)を助けたら急にグイグイ来られるようになってしまった感じから始まり……いや本当にグイグイ来るのでびっくりするレベル。学級委員に一緒に立候補から始まり、子供の頃の約束を忘れてると分かるや露骨に機嫌が悪くなるわ拗ねるわ、少し他の女(同級生)と話しただけで嫉妬の炎が燃え上がるわと逆によく疎遠になれてたな!とかそういう域。幼馴染の高森くんの陰口を聞こうなものなら即座にキレる辺り、もはや狂犬のソレにすら思えてくる。

 とはいえそれは中学時代に全く接点が無かった反動や、そもそも機嫌が悪くなる大体の原因は高森くんが約束をど忘れしてることだったりするのでまあ可愛らしいものだと思う。本当にすぐ拗ねるのでぜひ読んでほしい。

 そんな押して押して押しまくる幼馴染の伏見姫奈、その前に立ちはだかるのはクラスでボッチになりがちな高森くんと弁当を一緒に食べる仲な女子の鳥越さんである。自分以外の女と縁は無いと勝手に思い込んでいたのに全然そんなことはなかった、更にその鳥越さんからは先に宣戦布告に近いことをされたりと、後半からは半ば修羅場めいた展開になっていくもそう暗い結末で終わりはしないので読後感は良かった。次巻はどうなるか分からないけど……。





 巻末で本来は大人しい性格の鳥越さんをけしかけたのがチャット友達だと判明したり、そのチャット友達が高森くんの中学時代の彼女、つまりは元カノだと分かるのが普通に怖かったですね。初キスはお互いで済ませる約束してたのに彼女を作ってたことを知ったらどうなるのかが楽しみでなりません。

死霊館 エンフィールド事件

f:id:Falx:20200210002218p:plain(最後に軽いネタバレがあります)

]原題 The Conjuring 2

制作国 アメリ

日本公開日 2016/07/09

監督 ジェームズ・ワン

あらすじ

超常現象の専門家であるウォーレン夫妻は悪霊が住み着いたとされるアメリカ・ニューヨークのラッツ家にて調査を行っていた。ロレインは交霊会をラッツ家にて行い、ロニーという男がかつてこの家で家族を惨殺したことを突き止める。ロニーの行動を追体験するロレインは、惨殺された子供の霊らしき存在に導かれ、地下室に赴く。そこには巨大な鏡があり、その前に立つロレイン。その時、突如現れたシスターらしき服装の霊に襲われるだけでなく、男性らしき人間が殺される瞬間を予知夢として見てしまう。霊視しながらひどく怯えるロレインの姿を見た助手はカーテンを開け、無理やり交霊会を中止させる。

場所は変わり、イギリスのエンフィールドへ。母子家庭で貧しい生活を送るホジソン家はエンフィールドのグリーン通りへ引っ越してくる。その後すぐに異変が起き始める。次女ジャネットは姉であるマーガレットと寝ていたはずなのに、朝起きると一階で目覚めており、夢遊病のようになってしまう。

それからも異変は続き、ドアを激しくノックされる、何者かに噛みつかれるなどが起きる毎日に家族は疲弊し始める。さらにジャネットの夢遊病は悪化する一方、寝ているジャネットに声をかけたマーガレットは妹ではない声で「家から出ていけ」と言われる。

始めはいたずらと疑っていた母親のペギーだったが、目の前でタンスが移動したのを見て幽霊の存在を信じるように。向かいの家のノッティンガム家に避難し、警察にも通報するも目の前で起こった怪現象に怯え「これは警察の範疇ではない」と帰ってしまう。だが警察官が知り合いの神父に連絡をしてみるとペギーに伝える。

教会からの連絡を待つ間、ホジソン家で起こった異変をマスコミが取り上げ、学者などを招いてテレビクルーが取材を行う最中にジャネットが憑りつかれてしまう。その際に名前を聞き出したところ、この家にいる幽霊は「ビル・ウィルキンス」だと名乗る。

その頃、ウォーレン夫妻はマスコミに取り上げられ科学者といった超常現象の否定派と対談する日々を送っており、ロレインは苛立つエドに休養を取るように勧める。その時、夫妻の元に教会から依頼が届く。イギリスで起きている異変が本当に霊によるものかを確かめてほしいというものだった。ロレインは以前に見た不吉な予知夢のこともあり渋るも、エドは見捨ててはおけない、と調査することを決意する。

感想

というわけで以前に見た「アナベル 死霊博物館」と同じ死霊館ユニバースである「死霊館 エンフィールド事件」をレンタルで視聴。

今作は実在する事件である「エンフィールドのポルターガイスト事件」をベースに作られたそうで、EDでは当時行われた検証の際に録音されたらしい音声が流れたりします。

アナベル 死霊博物館」はホラー版ナイトミュージアムといった風情で、あまり怖くはありませんでしたが、今作は正統派ホラーに近い怖さとなっていて所々驚いてしまう場面があったので、ホラー映画らしい楽しみ方ができた気がします。(?)

とはいえ無駄にグロテスクな場面などはありませんし、なんなら死ぬキャラもいないので、やはり普段ホラーを見ない人でも気楽に見れる作品に感じました。いやビビる時はビビると思いますが……。

ストーリー的にはウォーレン夫妻が調査をしていくうちに見ているこちら側もだんだんと「本当に心霊現象なのか?」とミスリードを誘う点があり、そこが面白く感じました。そんなことはないだろうと思っていても、まあ言われてみれば……?とつい思ってしまったのが映画とリンクしたような気がして良かったですね。あと特典映像の没シーン集があるのですが、そちらも必見です。後味が非常に悪い……。

次はすっ飛ばして借りてしまったので、前作の「死霊館」かアナベルシリーズを見たいところです。ラ・ヨローナ?という作品もユニバースの一部らしいのでそのうち見たい……。しかし一からユニバース物を追い始めると結構疲れますね……アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー、あるいはエンドゲームが公開される直前辺りに「今から見るMCU!」みたいなのが流行った記憶があるのですが、それを思い出しています。あれ本当に一から追った人はめちゃくちゃ頑張ったな……。

ネタバレ注意

↓の画像のお方が今回の黒幕である悪魔、まさかこんなところで聞く名前だとは思わず笑ってしまった。 f:id:Falx:20200210001644p:plain f:id:Falx:20200210001939p:plain f:id:Falx:20200210002218p:plain

クラスで一番の彼女、実はボッチの俺の彼女です

2月のラノベ新作はこれにしました。Twitterやらで見かけた感想が決めてです。

感想

青春を面倒くさがり、自分からボッチになる事を選んだ篠宮誠司と、誰からも慕われる”クラスで一番の彼女”の神崎琴音のみんなに内緒の関係を描いた本作。甘えたがりでからかい好きと子供っぽい一面を篠宮の前でだけ見せる神崎と、そんな彼女に対して捻くれた言動や態度をついとってしまう篠宮、この二人の初々しい恋愛模様は見ていてついほっこりしてしまう。

本作は二人がすでに両想いであり、付き合っているというあまり見ないところから始まる。ラブコメにおいて最も重要な時期である(と個人的に考えている)、どうなってあの二人がくっつくのか?という部分を巡ってのドタバタ劇、つまりはコメディをすっ飛ばしており、その点ではこの作品はラブコメというよりかはラブストーリーというのが正しいだろう。あくまで付き合うまでのゴタゴタではなく、付き合ってからの話なのだから。神崎が篠宮の家に行く口実を探していたかと思えば、神崎が告白されている場面を目撃した篠宮が嫉妬に駆られ、それを聞いた神崎が嬉しがるなど付き合いたての二人は実に微笑ましい。

さっきも同じようなこと書いたな?

……とはいえ、”すでに付き合っている”関係から始まるストーリーだというのに、あざとい後輩ヒロイン(中学時代から惚れていた)が出てきたのは少しもやっとしたのも事実だったりする。これがまだ勝利者が確定していないラブコメなら良かったが、これはすでに勝利者が存在する争いなのだ(争ってないけど)、見ていてどうもやるせない感情を覚える……。加えてアラサーの童顔女教師、食えない性格の生徒会長までいたりする。いわゆる攻略対象ではないと思うのだが……。

それに学校内カースト最上層と最下層、この両極端の二人が付き合うに足る理由が序盤を過ぎた辺りでわりとあっさり判明するのもなんだかなぁ……といった感じである。もう少し強い理由が欲しかった、というのが心情だが致し方無し。終盤のシリアス展開も多少唐突に感じた。

しかし、常に軽口を叩き合い、篠宮の妹が辟易とするほどにイチャつく二人の姿はまさに砂糖ドカ盛りといった具合であり、そういうのが苦手でなければ楽しめるのは間違いない作品だと感じる。

スノー・ロワイヤル (序盤のネタバレあり)

原題 Cold Pursuit

制作国 アメリ

日本公開日 2019/6/7

監督 ハンス・ペテル・モランド

あらすじ

ネルソン・コックスマン(ネルズ)はロッキー山脈近くのリゾート地で除雪業を営んでおり、町から表彰されるほどの働きぶりを見せていた。ネルズは幸福な生活を送っていたが、息子が何者かに殺されたことをきっかけに、その生活は一変することとなった。ネルズは独自に捜査を行い、息子を殺したのが悪名高いギャングの親玉(バイキング)であることを知った。ネルズには戦闘経験はなかったが、趣味の狩猟で培った射撃スキルが備わっていた。ネルズは息子の敵を取るべく、バイキングたちを皆殺しにする決意を固めた。

バイキングは復讐の鬼と化したネルズの襲撃を他のギャングの攻撃と勘違いしてしまった。その結果、二つのギャングの間で闘争が発生することとなった。ところが、ネルズはそれを意に介そうとはしなかった。彼を止められるものはもうどこにも存在しなかったのである。(Wikipediaより)

……リーアム・ニーソンといえば何の作品を思い浮かべるだろうか? 個人的にはやはり「96時間」である。それから「バットマン・ビギンズ」。

近年は「96時間」シリーズの影響か「キレたらシャレにならないオヤジ」(イコライザー2のパンフでの『ナメてた相手が実は殺人マシンでした』特集にも載ってたし)な印象が強いリーアム・ニーソンだが、今作の彼もやはりキレたらシャレにならない。序盤から常にキレまくっている。

とはいえ、「96時間」では元CIAの特殊工作員という経歴の持ち主だったので、ギャングやら何やらをいきなりボッコボコにしていても(まあ……元特殊工作員だしな……)と不思議ではなかったが、今作ではそんな過去を持っていない、ネルズという真面目な除雪作業員である。毎日毎日除雪車で雪道の整備をしてきた寡黙な男だ。その真面目さを評価され、街の名誉市民賞も受賞した。

そんな彼がキレた理由は今作もやはり子供のためである。一人息子であるカイルは父親が授賞式の会場で気乗りしないスピーチをこなしている間、空港で働いていたが地元のギャングに突如拉致されてしまう。車内には友人もいたものの、その友人は一人で走行中の車から脱出して逃げ出してしまう。一人残されたカイルは薬物を打たれ、次の朝に椅子に座らされていたところを死体として発見されてしまう。

奥さんから知らされたネルズは一緒に死体を確認しに行くも、そこにいたのは紛れもない息子だったのだ。警察からは「ヘロインの過剰摂取」だと言われるが、それを信じることができない。ドラッグに手を出すような息子じゃない、と言うも、奥さんに責められたこともあり、自分で命を絶とうと決意してしまう。ガレージで銃を顎に添え……ようとしたタイミングで現れたのは車から逃げ出したカイルの友人にして同僚のダンテ! なんとヘロインを盗んだ人違いでギャングに殺されたというのだ。

ネルズ、キレた!

「殺してやる……殺してやるぞ……」とばかりにどん底にあったテンションはいきなり最高潮である。とりあえず目の前にいたダンテから無理やり情報を聞き出し、息子を殺した男らしい”スピード”がいるらしいクラブへといきなりカチコむ!

(コードネームというか源氏名というか……まあ死ぬんだけど……)

上手く二人っきりに持ち込んだタイミングで息子のことを聞くも、「知らないっすよww」とばかりにとぼけるので顔面に容赦なく鉄拳を叩き込むネルズ! 殴られた瞬間に言い訳をし始める”スピード”。また鉄拳を叩き込まれ、あっさり”リンボー”が指示を出したと白状してしまい、用も済んだのでここで退場することに……

(一般人のはずなのに殺すことに欠片も躊躇しない辺りヤバイ)

死体は金網で簀巻きにされ断崖絶壁の雪山から流れる渓谷の川にシューッ!雑な死体の片づけ方です。あと2回ぐらいこれを見ることに……。それと誰か死ぬたびに、暗転しながら出てくるテロップが地味に笑えてくる。十字架が良い味を出している……

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この後もギャングを殺して回っていくネルズ! しかし組織が相手ということもあり、だんだんと埒が明かなくなっていく……兄のツテを頼り、殺し屋に依頼を出すも失敗。更にはこれまでの殺しを敵対するネイティブアメリカンのギャング組織によるものだと勘違いしたギャングが抗争を始めようと動き出し……とどんどんお互いに嚙み合わなくなっていくネルズとギャング一味!(と巻き込まれたネイティブアメリカン)混迷を深めていく田舎町でのバトルロワイアルの行方は……!

感想

……本作のジャンルははっきり言ってブラックコメディだと言っていいだろう。それぐらいちょくちょく笑いどころが挟まってくるのだ。そもそも、リーアム・ニーソンがキレる理由からして、人違いで殺された息子の復讐である。それが勘違いや早合点のせいで見当違いの人間を殺してしまうギャングに、勘違いのせいで巻き込まれたネイティブアメリカンのギャングが最後は殺し合いを始める、あれよあれよと酷いことになっていく展開はブラックコメディそのものだと思うからだ。復讐の連鎖とも言える話は、きちんと書けばかなりシリアスになる気もするが、本作の合間合間に挟まれる笑いに脱力してしまうから面白い。悪役であるギャング達のキャラも妙に”濃い”。

潔癖症とも言えるほどに息子の健康面に気を遣う毒親麻薬王、学校でイジメられているが父親の部下に忠誠心を説く麻薬王の息子、モーテルで全裸で寝転んでの清掃員のナンパに文字通り命を賭けたギャング、看板にくくりつけられた死体の発見というド田舎で起きた事件に狂喜する警官、「プライドないの!?」と言いそうになる殺し屋、何のために生まれたのかラストでようやく分かるギャングと多い多い。というかまだまだいたりする。

とはいえふざけた映画というわけでもなく、大事なところはキッチリしているのも魅力。監督曰く、「子供を助けに行く物語ではないこと。息子はすでに亡くなってしまっているから、もはや救い出すことはできない。この物語が描いていることは怒りと喪失だ」ともコメントしている通り、どこかやるせない空気が漂う。この三つ巴の戦いにおいて登場する三人の父親はそれぞれ、ある意味で息子を失った者同士の戦いでもあることが分かった時そう感じた。

最後はもはや爽やかにも感じる終わりを迎える本作、オススメです。

アナベル 死霊博物館

アナベル 死霊博物館

原題 Annabelle Comes Home

制作国 アメリ

日本公開日 2019/9/20

監督 ゲイリー・ドーベルマン

あらすじ

アナベル人形がこれ以上の災厄をもたらすのを防ぐべく、ウォーレン夫妻は人形を自宅に持ち帰り、コレクション・ルームに保管することにした。アナベル人形の保管場所には聖杯が配置され、神父による祈りの儀式も定期的に行われており、警戒は十分かと思われていた。

ある日の夜、ウォーレン夫妻は用事のために外出することになり、娘のジュディをベビーシッター(メアリーとダニエラ)に預けた。ジュディから「コレクション・ルームには危険なものがいっぱいある」と聞かされていたにも拘らず、ダニエラはある目的のために部屋に足を踏み入れた。ダニエラがコレクションに触れた結果、それらに宿っていた邪悪な力が目覚めることとなった。しかも、ダニエラはアナベル人形の封印を解いてしまったのである。(Wikipediaより)

近所のゲ〇で新作レンタルがオール100円!ということだったので、以前から少し気になっていたアナベルシリーズの最新作を借りてきました。まあこのシリーズを見るのはこれが初めてなのですが……。

さてアナベルシリーズ、「アナベル 死霊館の人形(2014)」、「アナベル 死霊人形の誕生(2017)」の二作品があることは知っていたのですが、借りる前に少し調べたところ2013年の「死霊館」からスタートした死霊館ユニバースの中の一作品だったことは今作で初めて知りましたね……。知った時は某マ〇ベルシリーズかな?と呟いてしまった。しかしそう考えると原題のComes Homeを見たときにホームカミングを連想したのにも納得がいきます。(?)(DCユニバースもあるだろ!)

上記に加えて、主役となるウォーレン夫妻の娘であるジュディちゃん(演:マッケナ・グレイス)なのですが、鑑賞中(どっかで見たことあるな……)と頭によぎっていたので見終わった後に調べると「キャプテン・マーベル(2019)」で子供時代のキャロル役を演じ、「ギフテッド -gifted- (2017)」で主役の天才少女のメアリー役と見たことのある作品に出ていたという……そりゃ見覚えもあるわなという感じですね。これはもはやマ〇ベルなのでは? (ギフテッドにはキャップ役であるクリス・エヴァンスがメアリーの叔父役で出てたりする)(こちらの作品もとても良いのでオススメ)

感想(ネタバレあり)

本作のストーリーをざっくり書くと、

時は1968年。心霊研究家として心霊現象に怯える人々を助けていたエドとロレインのウォーレン夫妻。ある日非常に強大な力を持つ呪いの人形のアナベル人形をある人物から手に入れ、自宅に持ち帰ることに。車の後部座席にちょこんと座らせて夜道を走らせます。

(箱に入れるとかした方が良いんじゃないんですかね……?普通に座らせていいのか……?)

帰り道の途中、車がいきなりエンストしライトも点かなくなるアクシデントに見舞われるウォーレン夫妻。案の定、周囲には霧が立ち込み始めるわよく見ればすぐ隣は墓地(しかもどんどん死霊が湧いてくる)と定番のシチュエーションです。アナベル人形さん凄いな……。

エンジンの修理の途中でエドが死霊パワーで突き飛ばされ、トラックに轢かれかけるなどのトラブルはあったものの、なんやかんやで無事に帰宅。あらかじめ呼んでいたらしい神父と共にアナベル人形の除霊を始めます。絶対効果無いだろとか思っていたのは内緒です。

意外にも(?)それほどトラブルもなく大人しくガラスケースに仕舞われるアナベル人形。よく分からない人形だな……。

そのままかの有名な呪いのアイテム博物館部屋の地下室へと封印されます。

(何か入れ物ない?→あったよ教会から貰ったガラスケース!はそんなんでいいの!?となること必至です。)(教会に置いてあっただけなのに効果あんの?)

それから時は経ち、アナベル人形が封印された当時は小さかったジュディちゃんも大きく成長、立派な10歳になりました。とはいえ両親の仕事が仕事なので、学校では孤立気味でイジメられがち。しかもしっかり母親の血を受け継いだのか霊が見える体質です。今は亡き校長先生の亡霊を毎日見る羽目に……亡くなっても学校にいるあたり、真面目なのが伺えます。

しかしジュディにもちゃんと友達はいます。ティーンエイジャーで夫妻から留守を任せられたシッターのメアリーや、その友達のダニエラ。特にメアリー、彼女は誕生日が近いのに夫妻が出張のため寂しい思いをしているだろうジュディに一足早くケーキを作ろうとするなどとても良い子です。

その日は学校から帰った後はメアリーと一緒にケーキを作ったり、遊びに来たダニエラと楽しく過ごすジュディでしたが……実は過去に自動車事故で父親を亡くしていたダニエラ。彼女は自分が父を死なせたのではと悔いており、その罪悪感から父ともう一回話そうとしており、その為に心霊研究家であるウォーレン夫妻に近づこうとしていたのです。その日もダニエラは例の博物館部屋に入ろうとします。とはいえ流石に鍵もかかっており、最初は諦めようとするのですが……あったよ鍵!と言わんばかりにあっさり見つかります。

(間違いなくウォーレン夫妻は鍵を植木鉢の下に入れてると思う)

これはもう入れということでは?と思ったのかは分かりませんが、躊躇なく足を踏み入れるダニエラ。不気味なアイテムが所狭しと並ぶ中を歩いていると、ケースに入っていたアナベル人形が動く、というか勢いよく倒れてガラスケースにヒビを入れます。

(そんな強度でよく封印できてたな……)(それなら開けてもらうのを待つんじゃなくて自分で割ればよかったのでは?)

ともあれダニエラは好奇心からか、手当たり次第にアイテムをいじり出し、最後に何を考えたのかガラスケースの鍵を開けてしまいます。ここからがアナベル人形の真骨頂、ここからが私のステージだと言わんばかりに暴れ始めるのです。

ここからはジェームズ・ワンが言っていた通りに完全にホラー版「ナイトミュージアム」。コレクションされていた呪いのアイテムが全て「いっちょやるか!」といった風情です。

呪いのウェディングドレスに狼男、フェリーマン、日本からは侍と思しき甲冑姿の武士、なんかもうイメージそのままな悪魔と死霊軍団がぞろぞろと湧いてくるのは「キャビン」を思い出す光景でした。スケールはだいぶ小さ目ですけど……。

アナベル 死霊博物館」は親がいない一夜の間に子供たちが事件を解決するという、どこか懐かしい感じもするシチュエーションということもあって緊迫感は薄めです。ホラー映画と言えばとばかりに挿入されるエログロ要素もほぼ無し。が、逆にそれが良い感じのマイルドさを出していて、楽しく見れる良い作品だと思います。(あんまり怖くないってのもどうなんだろう……)

予想以上に面白かったので関連作品も見ていきたいですね。

Stellaris

書く内容が思いつかなかったので積みゲーを消化していく。ライブラリで目についたのは……

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PCゲーを代表するジャンルの(と思っています)パラドゲーの中でも有名なタイトル……らしい。昨年の秋のセールで有名だからとかそんな理由で買った気がする。

とりあえず一回クリアする、を目指したい。The 適当なのでそれ以外は考えていない。

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よく分からないのでこれでGO。銀河中のエイリアンに「UNE!UNE!」と叫ばせる為に平等主義を押し付けていきたい。

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記念すべき地球連合の開拓記念日である。UNE!!

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チュートリアルをちょくちょく見ながら調査船を太陽系のお隣のアルファ・ケンタウリまで派遣する。

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とんとん拍子で開拓を完了した……はず? フルチュートリアルを選ばなかったせいで進め方がいまいち把握できてないが何とかなると思いたいところ。調査船にはそのままとりあえずお隣を開拓しに行ってもらう。宇宙開拓万歳!

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隣にそんな物騒なもの放置しないでほしい……まだ太陽系からやっと飛び出したばかりの地球人なんですよ!